はじめに
最近、「仮想通貨で億万長者」「仮想通貨で脱サラできました」といった見出しをよく見ます。今回はWEB屋さんとして、この過剰な仮想通貨熱の裏側について書きたいと思います。仮想通貨熱の裏側、が本題なので、仮想通貨の説明はさらっとさせて頂きます。なお、ここに記載のあることはあくまで「WEB業界を創業から10年ほど見ていて、仮想通貨投資も行っている私個人」の私見です。
そもそも仮想通貨って何?儲かるの?
まずはWikipediaから。
日本では2016年に成立した新資金決済法の下では、「仮想通貨」は「物品を購入し、若しくは借り受け、又は役務の提供を受ける場合に、これらの代価の弁済のために不特定の者に対して使用することができ、かつ、不特定の者を相手方として購入及び売却を行うことができる財産的価値であって、電子情報処理組織を用いて移転することができるもの」又は「不特定の者を相手方として相互に交換を行うことができる財産的価値であって、電子情報処理組織を用いて移転することができるもの」と定義されている。
引用元URL – https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BB%AE%E6%83%B3%E9%80%9A%E8%B2%A8
要するに、通貨のことです。法定通貨とどう違うの、とか細かな定義の話はここでは触れませんがざっくり書くと、『「LINEのコイン」とか「パズドラの魔法石」みたいな、実際には紙とか金属の形を持たないけどインターネット上で使える通貨的なもの』にプラスして「求められる量が変化したら価値が変化する」という性質を加えたもの、が仮想通貨です。
さて、では何故儲かるのか。これは単純で、仮想通貨の価格が変動するからです。色々なところで様々な用途に使えなければ、通貨に価値はありませんよね。木星でしか使えない通貨を発行されても、(木星で売ってるものが何もないし誰も欲しがらないから)現在価値はほぼ0円でしょう。それが広く使えるようになると、価値を持つようになります。例えば仮想通貨界で一番有名なビットコイン(仮想通貨は通貨のため、たくさんの種類があります)。2009年に初めて発行され、価格が初めて示されたのは2009年10月のことでした。このときの価格が、1ビットコイン約0.07円。2018年1月8日現在、1ビットコインは約189万円ですから、1700万倍ですね。2009年10月に1万円投資していたら、今頃1700億円になっていた、ということです。
もっと詳しく仮想通貨やそれをとりまく世界環境について知りたい方に向けた記事を後日掲載させて頂きます。
仮想通貨ブログの裏側を覗く
しかし、「仮想通貨で億万長者」「仮想通貨で脱サラできました」がほんとに大量発生するでしょうか。いざというときに取引できるように、「とりあえず取引所に登録した方が良い」って本当でしょうか。今回は、大騒ぎしている人たちのメリットを含めて、疑問と答えとい形で解説していきます(業界経験による経験的な部分もあり、明確な根拠やデータを示せない箇所もありますがご了承下さい)。
疑問:何故これだけブログやtwitterで騒がれているのか
答え:取引所に紹介してその人が登録すると報酬が貰えるから。もちろん本当に儲かる可能性が高い、という前提はあります。株式投資やその他の投資より、仮想通貨投資の方が儲かる可能性は高いです。しかしこの記事で「裏側を覗く」という表現を使ったのには理由があります。それが、紹介したときの報酬の高さ。以下の画像をご覧ください。
100万円以上コインの売買を行ってもらうのはハードルが高くても、無料の登録と本人確認だけで3000円。さらに50,001円の入金(取引するわけではなく、入金するだけ)でもう1万円。実態がちゃんとあって、儲かる可能性も高くて、かつこの報酬額。アフィリエイター(こういうのでお金を稼ぐ人)が殺到しています。ただし問題なのはアフィリエイターの倫理観。この業界、ハッタリでも良いから「先生」「すごい人」になって、自分の言うことに価値を持たせ、お金を稼ごう、って人が多いんです。本当にちゃんとした「すごい人」もいるんですが、今回危惧しているのが、ほとんど取引もしたことないようなニワカが「1億稼ぎましたwwwww」とか言ってアフィリエイトしているケースが多いんではないか、ということ。仮想通貨に投資するのは良いんですが、先生は選びましょう。『仮想通貨で5億稼いだ○○先生が「来年○○が20倍になるって言ってた」』とかを間に受けないようにしてください。
疑問:どうやって本当にすごい人を見極めれば良いのか
答え:割と簡単です。判断基準の第一は、「過剰な煽りをしていないこと(今始めれば絶対に儲かる、とか、簡単に億万長者になれる、とか、いつまでサラリーマンやってるつもり!?とか)」です。きちんとしたアフィリエイターって読者の理解を求め、読者が納得して登録してくれることによって、対価となる報酬を得るわけですね。過剰な煽りはその対局に位置します。ほぼ断言できますが、この業界で煽りが多いアフィリエイターのほとんどは見合った実力がありません。
ただ、嘘で塗りかためられてしまうと、経験が無くてもそれっぽいことが書けてしまいます。こういった場合は、自分の投資を公開しているかどうかといった点や、情報ソースが明確かどうかといった点を考慮してください。
もちろんプロの予想屋さんだって外れます。最後の最後には自分で責任が持てるよう、ちゃんと根拠を伴った判断をしましょう。
終わりに
今回は仮想通貨について、WEB業界や広告業界に携わっている人間としての観点で記載をさせて頂きました。仮想通貨決済の導入代行とかはさせて頂いているものの、トレーダー的な存在としては「先生」どころか「少し早く始めた人」程度であるため、相場解説などは出来そうにありません。ただ、WEBの専門家として、WEB上の「嘘と本当」を見抜く目だけはあります。そのため、仮想通貨に関しても、情報戦の部分だけは勝つことが出来ます。また、仮想通貨は「IoT」等のキーワードと非常に結びつきが強く、可能性の記載も十分に可能です。以上のような観点から、独自の仮想通貨記事を作成していきたいと思いますので、今後ともよろしくお願い致します。